★演者に訊く 2009年6月
ゲスト
「似顔絵師・ちばけいすけ」


【全3回 其の2

 梅雨という言葉を耳にする事が多くなってきました。夏も間近ですねぇ。私は悪い癖がありまして、一つの靴の履きつぶすまで徹底的に履いてしまうのです。
 靴ってね、半年も履くと穴が開くんですよ。知ってました?知ってますか。で、穴が開いたのに気付くのが梅雨の雨と、冬の雪で御座います。
 私は季節を足元から感じる生活を送っています。それだけなんですけどね。しかし藝能者にとっても梅雨は厄介な季節であります。客足に影響は出るし、野外での仕事は中止になるし…。似顔絵師の方々も影響あるのかな、その辺聞いときゃ良かったなと思う次第。

 では、インタビュー第2回、始めましょう。

 似顔絵師となる決意をしたちばさんでしたが、そもそも絵を描く勉強はどうしていたのでしょうか?美大卒だったりするんでしょうか?

ちば「高校も大学も全然関係ないですね。デッサンとかを習ってた訳じゃないので、写実的に描けと言われると困っちゃいますね(笑)」

 絵の勉強は独自ということ?

ちば「写真の通りに描けば似るのが当たり前で、そうじゃなくて(写実的じゃないのに)似てるのが凄いんだ、と思ってたから。ルーツが和田誠さんですから。シンプルに描いて似せるのがエライというのが刷り込まれてるんで」

 独学で勉強、発表の場は雑誌の投稿という環境で飽きたり止めたりはしなかったんでしょうか?

ちば「描く事自体が楽しかったので、せっせと書いてたんですね。大学生の時はいわゆるアイドルが好きで、松田聖子とか(松本)伊代ちゃんだとか、自分の興味のあるジャンルの人を描くのが楽しいので描いてました」

 世相を反映した似顔絵などは描きましたか?

ちば「スポーツとか政治関係の人は全く描いてなかったです(笑)」

 アマチュアとしてずっと似顔絵を描き続けたちばさんが、自分の似顔絵のスタイルを手に入れたのはいつ頃なのでしょう?

ちば「とくにある日、急に変わったというのは無いですね。いつの間にか自分のスタイルというのが出来てきた感じですね。今でも見る人が見れば『こいつは和田誠大好きなんだな』って分かると思うんですよね」

 さて、こうして腕を磨いていたちばさんがプロになる為に問い合わせたのが、現在所属する株式会社星の子プロダクションでした。
 
ちば「何月何日、履歴書と作品があれば持ってきて、と。それから社長に会って、絵を見せて、どこに住んでるのとか、いままでどんな仕事してたのとか聞かれて。紙渡すから、これに有名人を何人か描いてきて、みたいな感じですかね」

 一時面接は突破したという事だったのでしょう。

ちば「それでまた持ってって、そこで『色の塗り方が雑だね』とか色々言われて(笑)。まだやる気があるならもう1回持ってきて、って言われて」

 二次面接、突破。

ちば「で、行ったらいきなり『来月から現場入ってみる?』って」

 合格。

ちば「簡単な講習を受けて、いきなりデビューですよ」

 講習というのは?

ちば「接客に関する事ですね。レジはこうやって打つんですよ、とか。絵の話じゃなくて(笑)」

 という訳で、前回のクイズの答えは「接客業務」でした。
 以上の事から分かるのは似顔絵師は派遣業務だったという事実なんですね。

ちば「派遣の人もいますし、個人でやっている人もいますね。私がやってるのはショッピングセンターとか遊園地の施設と契約してやってますね。東京周辺であれば、群馬、埼玉、茨城、千葉、あらゆる所に行きますね」

 似顔絵師の方々はあちらこちらと飛び回っているんである。では気になるお値段は?

ちば「ウチの場合は会社で決まってますね。大体1枚に1人で1500円、2人・3人になるとお値段上がってくるんですけれど」

 1人描き上げるのに必要な時間は?

ちば「10分位ですね。特にちっちゃい子だと、そんなに長く座ってられないですし」

 1日何人位描くんでしょうか?

ちば「それお客さんに聞かれる質問ベスト1です(笑)。一番多く描いた時だと50人位ですかね。少ないのは0人。たまにあります0人(笑)」

 日と場所によって全然違うそうで、平均にはあまり意味がないらしいです。この不安定さは藝能者であれば仕方ない事。という事は売れっ子もいる?

ちば「います、います。平日でも2〜30人は描いて、繁忙期っていうのがGWとお盆の時期なんですけど100人位は描く事もありますね。その人は銀河系一描いてる似顔絵師と言われて(笑)」

 もし宇宙人が攻めてきたら、銀河系一に助けてもらおうと密かに思ったのでした。
 ではちょっと実技的な質問。似顔絵を描く時はどこを見るのでしょう?

ちば「どこっていうか、全部見ます。気をつけて見るポイントも沢山ありますね。顔の輪郭だったら丸型なのか、面長なのか、あごが尖ってるのか、四角くなってるか、丸くなってるか。目が大きいか、ちっちゃいか、くっついてるか、離れてるか、タレ目か、ツリ目か。チェックポイントが無数にある訳ですね」

 幾つもあるパーツを当てはめていく作業という事?

ちば「そうですね。理論的には適切なパーツを選んで、適切な位置に描けば似ると。口で言うと簡単(笑)」

 描きたい人、描き辛い人、それぞれいますか?

ちば「勿論あります。描きたい人ってありますね。あの人(僕に似顔絵頼みに)来ないかなぁ〜って。味のある顔をした人ですね」

 ここで今回もクイズです。最近人気の漫才師?お笑い芸人?で、ちばさんが描きたいと思った、そして個人的に描いてしまった味のある顔を持つ方がいます。それは誰でしょうか?

 答えは次回のお楽しみでゴザイマス。

 ちばさんに似顔絵を描いて貰いたい、といおうかたは星の子プロダクションまでお気軽にお問合せ下さい。いつ、どこで似顔絵を描いているか教えて貰えますよ。