★演者に訊く 2011年12月
ゲスト誰をも笑顔にするバンド・りぶさん」


【全3回 其の3

 実は 筆者も四半世紀前バンドでツアーなどということをした経験がある。3泊4日の大阪へのツアーだったが、すぐ解散の危機に陥った(笑)。
 ツアーなどと言えば聞こえは良いが、ラブホテルの一室にこっそり6人でとまったり、知り合いのアパートの六畳間に8人で雑魚寝、などという過酷な状況だった。
 若さ故もあるが、旅で寝食を共にするということは決して楽しい事ばかりではないはずだ。

 

「最悪の場合も考えて
テントも車に積んで行くんですけど」

 ツアー中に喧嘩になったりしません?

けんぢまん「いやまったくないですね。ツアーじゃなくても喧嘩したことないです」

…………まぁそういう人達もいるようだ……。

けんぢまん「秋のツアーは35日出っぱなしだったんですけど、宿泊費0円で乗り切りました」

 え! そんなこと可能ですか?

けんぢまん「知り合いの家に泊めて貰う、ライブハウスにそのまま泊めて貰う、車で寝る、が基本で、最悪の場合も考えてテントも車に積んで行くんですけど、今回は2回使っただけでしたね」

 バンドマンはタフで強かでないと生きていけない!
 しかし仲が良いですね。

けんぢまん「でも喧嘩はしませんけど、さすがに1ヶ月以上も四六時中一緒だと会話はしなくなりますよ(笑)」

けんぢまん りぶさん

 ツアーでの思い出深い話などありましたら聞かせて下さい。

けんぢまん「島根の農村に友達がいて、村にある有機栽培の食材を使ったカフェでライブをやらせて貰ってるんですけど、村の大工の棟梁の家で焼肉をやるからって誘われたんですよ。
材木置き場の一角みたいなとこでみんなで食べたんですけど、棟梁がせっかくだから一曲歌って欲しいってギターを出してきて(笑)、まあ気持ちよく歌わせて貰いましたよ。
そしたら棟梁が感動したと泣き出しちゃって、息子もバンドをやってるんで聞かせたいって言って呼んできて、また歌ったら息子も泣き出して。
翌年また行ったら人が20人ぐらいになってて、いつのまにかすっかりライブ会場になってましたよ(笑)」

 いい話だー!

けんぢまん「そこに来てた人が、今度は電車でライブやって欲しいって言われて」

 電車でライブ??

けんぢまん「村に走ってる唯一の路線で、1両編成なんですけど、その後ろにもう一両くっつけてその車両でライブやったんですよ。都合往復2時間」

 お座敷列車みたいなもんですね。

けんぢまん「地元の新聞社が取材に来ました」

 それ東京の荒川線とか世田谷線とかのチンチン電車でもやれたらいいな〜。

けんぢまん「でも、まともな音響設備があるわけじゃないんでトンネルに入るとまったく音が聞こえない(笑)。
おまけにみんな食べ物とか酒とか持ち込んでるから、酔っ払って最後の方はつり革で懸垂してる人がいたり、すごい光景でしたよ」

 楽しそうではあるが、演奏は厳しそう……。

けんぢまん「いや〜楽しかったんですけど、揺れる電車でずっと立って演奏してますからね、翌日ありえないくらい足がパンパン」

りぶさん 江口 優 きく・ピーナッツ

「やっぱり旅を続けたい」

 被災地にも行かれたとか。

けんぢまん「FM横浜で仲良くさせて貰ってるパーソナリティの方から、是非りぶさんに行って欲しいっていうことで、山形でのライブの後に行かせて貰いました。
行った避難所には前に石原軍団が炊き出しに来てたそうで、そこの方達に逆に自慢されましたよ。
で、君達は何物?って言われて(笑)」

 それもまた厳しい(笑)

けんぢまん「でも凄い盛り上がりましたよ」

 先日のライブでその被災地へ行った時の出来事を、ボーカルの江口さんがMCで語っていましたので、一節紹介させて下さい

江口「今年一番印象に残ってるのは、石巻の避難所で歌ったことです。
その時子供達がいっぱい来てくれました。僕らこんな売れてないミュージシャンですけど、こんな僕らにも夢を語ってくれました。
美しい夢でした。こんな何もない状況ですから、サッカーボールもないし蹴る場所もない……。
光だと思いました。子供達の夢は今石巻で苦しんでる人達の光になってるんだと思います」

 そんな光を感じながら歌っているりぶさん、客席で子供も大人も笑顔になっている様子が目に浮かびます。

 今後のりぶさんはどこへ向かいますか?

けんぢまん「やっぱり旅を続けたいですね。行ったことのない場所もまだまだあるし、旅先での出会いや人の優しさを感じたりっていうのは何より得難いことですから」

 でも実際楽しいだけではない問題もあると思うんですが。

けんぢまん「そうですね、さすがにテント張って寝泊まりしてツアーやるのは体力的はもうキツイ(苦笑)。もうおっさんなんでその不安は大きいですね。
江口なんてツアー3日目で声枯れるし」

 そう言えばきくピーナッツさんものどにポリープがあるとか。

けんぢまん「あれは打ち上げで騒いで声枯らしてるんで(苦笑)」

 それは年齢や体力とは別ですね(笑)

けんぢまん「生活はツアーだけで何とか生きていけるんじゃないかな、っていう感じはしないでもないですけど、子供が出来たりしたらそれが出来るかって思うと、そうもいかないだろうと。
でもやっぱり旅は続けたいです」

 『人生は修学旅行』がバンドのテーマですからね。

けんぢまん「(笑)」

 

バンドを組んで3日目で街に流しに出る、
アメリカまで音楽の勉強しに行って譜面が読めない、
バンドのグルーブ感を出すのにダンスの練習、
テントで野宿しながらのツアー、
ちょっと聞くと無謀で馬鹿かと思うようなことを迷うことなく真っ直ぐに突き進んでいる。でもそれが本来の道なのかもしれない。

「どこかで見つけた遊び心をもって
 あのとき夢見たところまで」

ライブの定番、一番の盛り上がりをみせる「HightになってGo!」というナンバーの一節。
もうおっさんだからしんどいな〜、とか言いながら10年後も遊び心を持ったままりぶさんは歌っているであろう、いやあって欲しい。それこそもっとおっさんの私が、ライブ行くのしんどいよ〜、とか言ってそうだが(笑)

そんなりぶさんのライブ、是非足を運んで笑顔になって下さい。
ライブ情報はHPでチェック!

りぶさん HP
 http://livsan.com/

りぶさん

 


りぶさん CONVERSATION

 

 

 

 

 

 

◆NEW ALBUM
「CONVERSATION」

1. カラフル・ザ・ワールド
2. カザグモ
3.スキップストリート
4. オーブラザー
5. ラクダユラリ
6. 逢えなくなるけど
7. 空を越えて
8. Dr.Bear
9. Pick Up Car (LIVE)
10. Sing a Song ラララ

全10曲 \2000(税込)
発売元■ROCOS MUSIC
製品番号■ROCOS-6971

《通販サイト》
タワーレコード
アマゾン
《配信サイト》
レコチョク / Dowango / Music.jp / LISMO / RBT / Napstar / レーベルゲート / USEN / リッスンジャパン / iTunes / HearJapan.


撮影協力 : 新宿レッドクロス横浜サムズアップレフカダ新宿
Special Thanks : 小心ズ
撮影 : スズキマサミ